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マイクロCTC検査とMRIの違いについて解説!がんを早期発見できるのはどっち?

マイクロCTC検査とMRIの違いについて解説!がんを早期発見できるのはどっち?

がんは心筋梗塞や脳卒中を抑え、死亡原因の第1位であり、日本では年間37万人が、がんで亡くなっています。

そのため国からもがん検診の受診が推奨されており、がんのリスクに関心が高い方も多いかもしれません。

がん検診はX線検査を中心に、CT検査や内視鏡検査、MRIなどで検査します。

本記事では、がん検査のなかでも被爆のリスクがないマイクロCTC検査とMRIについて、検査内容や検査の違いを紹介します。

がん検診の案内が来た方やがんのリスクが気になる方は、ぜひ参考にしてください。

1回5分で全身のがんリスクがわかる!※1

採血でがん細胞を捕捉「マイクロCTC検査」

  • 1cm未満の早期がん細胞も捕捉可能
  • がん細胞を直接捕捉・個数まで提示
  • 特異度94.45%の検査精度※2
事前準備不要
医療被ばくなし
検査費用198,000円
検査時間1回5分
※料金はすべて税込価格です ※1.血液がんを除く ※2.陰性時にがんに罹患していない正確性
目次

マイクロCTC検査とは

マイクロCTC検査では、1回5分の採血のみで全身のがんリスクを調べられます。

マイクロCTC検査の特徴は、次のとおりです。

血中に流れるがん細胞を捉える

がん細胞は正常な細胞の遺伝子が傷つくことでがん化するため、健康な方の身体のなかにもがん細胞が存在します。

通常、身体の中にがん細胞が存在しても、免疫細胞ががん細胞を退治しますが、免疫力が落ちると、がん細胞が増殖します。

増殖したがん細胞は5年~20年、長い時間をかけて細胞分裂を繰り返し、前がん病変から発がんに変化します。

がん細胞は増殖するとき、血管に一部のがん細胞が漏れ出し、漏れ出たがん細胞がCTC(血中循環がん細胞)です。

マイクロCTC検査ではCTCを直接捉え、なかでも浸潤・転移しやすい間葉系がん細胞を特定する検出が可能です。

さらにMRIやCT検査では、がん細胞が発がんして初めて画像診断で発見できるのに対し、マイクロCTC検査では発がんする前に危険ながん細胞を見つけられます。

5分程度の採血で全身がん検診が可能

マイクロCTC検査は、1回5分程度の採血で全身がんのリスクを調べられます

ただし血中がんをはじめ、次のがんは対象外です。

  • 白血病
  • 悪性リンパ腫
  • 多発性骨髄腫
  • 上皮性がん細胞

MRIやCT検査などほかの検査では、数十分ほど時間がかかるのに対し、マイクロCTC検査は採血のみで検査でき、忙しい方にもおすすめです。

マイクロCTC検査は全国112カ所で受けられ、対象医療機関は次を参考にしてください。

スクロールできます
マイクロCTC検査の対象医療機関件数
東京都31件(渋谷区、新宿区、中央区など)
大阪府15件(大阪市、藤井寺市、豊中市など)
愛知県4件(名古屋市、岡崎市)
北海道2件(札幌市)
福岡県3件(福岡市など)

ただし秋田県、石川県、岐阜県など対象医療機関がない地域もあります。

血中のがん細胞を調べるため、確実性が高い

マイクロCTC検査をおこなうと、血中のがん細胞を調べられるため、がんの確実性が高く、特異度は94.45%です。(※特異度:がんでない方が陰性となる正確性)

確実性が高い理由は世界有数のがん研究治療施設である米国の「MDアンダーソンがんセンター」が独自開発した「CSV:細胞表面ビメンチン抗体」で、間葉系がん細胞を特定して検出するためです。

世界独占利用権を獲得した独自検査手法であり、非常に高精度と評価されています。

マイクロCTC検査は、浸潤・転移しやすい間葉系がん細胞が身体のどの部分にあるか見つけだし、全身のがんリスクを数値化できます。

MRIとは

マイクロCTC検査と同じく、被爆リスクがないMRIについて次の内容で紹介します。

磁石と電波を使用した検査

MRI(磁気共鳴画像撮影装置)は磁石と電波を使用し、磁場を発生させたトンネルをとおり、身体の内部を断面的に撮影する画像検査です。

わたしたちの身体は多くの水で構成されており、MRIで電波をあてることで、身体のなかに含まれる水が反応し、電気信号を受診して画像にします

磁場を発生させると大きな音や振動が出るため、ヘッドホンや耳栓をして検査します。

放射線被曝の心配がない

X線検査やCT検査はX線を使うため、被爆の恐れがある一方、MRIはX線を使わず、磁石と電波を使用して検査するため、放射線被爆の心配がありません。

CT検査で受ける被爆量は、検査方法や撮影部位により異なりますが、約5-30mSvと少量です。

放射線が健康に被害を及ぼすのは100mSv以上と報告されており、医療ではがん発見のため、X線検査やCT検査の受診は大切です。

しかし、被爆回数は少ない方が健康によいため、放射線被爆の心配がないMRIは被爆回数を減らせるメリットがあります。

ただしMRIは磁石を使用しているため、体内に金属ボルトや心臓ペースメーカーなどがあるとMRIを受けられない可能性があります。気になる方は事前に申し出ましょう。

画像の濃淡が鮮明に映り小さな腫瘍でも発見しやすい

MRIで撮影した画像は、従来のX線検査やCT検査に比べ、画像の濃淡が鮮明で見やすく、小さな腫瘍でも発見しやすい特徴があります。

MRIはほぼすべてのがんに対応しており、脊髄や神経、靱帯、筋肉などX線検査やCT検査では分かりにくい部分でも調べられます。

マイクロCTC検査とMRIの違い

次はマイクロCTC検査とMRIの比較表です。

マイクロCTC検査MRI
検査方法対象医療機関で採血専用器具を体に装着し、ベッドに寝た姿勢で待機
※ベッドが自動で動き磁場のトンネルを通過
撮影時間1回5分約15分~45分
撮影部位採血のみ頭部、脊椎、血管、胸部、腹部、骨盤、肢など[土3]
検査で発見できるがんほぼすべてのがんで使用可能
※血液がん・上皮性がん細胞は不可
ほぼすべてのがんで使用可能(脳、乳腺、肝臓、子宮、卵巣、前立腺、骨軟部など、CT検査では見えにくいがんの診断に有用)
料金(税込)例:代々木ウィルクリニッ
198,000円
※クリニックにより料金が異なる
例:東京北部病院(全身MRI検査の場合)
66,000円
長所・1回5分の採血のみで全身におけるがんリスクの検査が可能
・浸潤・転移しやすいがん細胞に特化して検出
・発がんする前でもリスクを調べられる
・被爆の心配なし
・検査の精度が高い
・画像が鮮明なため、腫瘍を発見しやすい
・被爆の心配なし
短所・検査対象外のがんがある(白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、上皮性がん細胞)
・がんの確定診断は不可
・MRIを受けられない場合がある(身体に金属ボルトを入れている方、刺青がある方など)
・検査時間が長い
・発がんしてからでないと診断不可
・がんの確定診断は不可

※料金はすべて税込表示です。

ここではマイクロCTC検査とMRIの違いについて、次の内容を紹介します。

検査方法

MRIの検査方法はCT検査やX線検査と異なり、磁石や電波を使用して撮影するため、X線の被爆リスクがありません

磁場を発生させるトンネルを通過し、体内の水分に反応させて、電気信号を受診し、撮影します。

一方、マイクロCTC検査の検査方法は1回の採血のみで検査が可能です。

検査時間

MRIはCT検査よりも検査時間がかかり、約15~45分かかります。

【検査にかかる時間】

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検査時間
MRI約15~45分
CT検査約5~15分
X線検査約5分
マイクロCTC検査1回5分

それに対し、マイクロCTC検査はたった1回5分の採血で検査できるため、忙しい方でも検査を受けやすいでしょう。

検査部位

MRIとマイクロCTC検査は、ほぼすべてのがんで検査が可能です。

MRIの検査部位は頭部、脊椎、血管、胸部、腹部、骨盤、肢などです。

MRIは動いてしまうと、画像の質が落ちるため、咳がでているときの肺の検査や腸の検査を受けるときの食事時間などは注意しましょう。

胸部、腹部、骨盤部のMRI検査の場合、検査前の絶飲食が必要です。

マイクロCTC検査は採血のみのため、検査部位はありません。

検査で発見できるがん

MRIではCT検査やX線検査に比べ、画像が鮮明なため、小さな腫瘍でも発見できます。

とくにCT検査やX線検査で見えにくい脳、乳腺、肝臓、子宮、卵巣、前立腺、骨軟部にはMRIがおすすめです。

一方、マイクロCTC検査は採血のみで、浸潤・転移しやすい間葉系がん細胞を捉え、全身のがんリスクを調べられます

ただしマイクロCTC検査では次のがんに対し、対象外となるため注意が必要です。

  • 白血病
  • 悪性リンパ腫
  • 多発性骨髄腫
  • 上皮性がん細胞

検査の流れ

MRIの検査方法は次のとおりです。

MRIの検査方法

  1. 検査着に着替え、専用ベッドに仰向けに寝る
  2. 撮影部位にコイルと呼ばれる専用用具をつける
  3. ベッドが自動で動き、検査中はヘッドホンをする

※造影剤を使う場合もあり

MRIの撮影中に身体を動かすと、画像の質が落ちるため、同じ姿勢を保たなければいけません。

撮影中は、姿勢を変えずに安静にしていましょう。

一方、マイクロCTC検査の検査方法は採血のみであり、検査方法は次のとおりです。

マイクロCTC検査の検査方法

  1. マイクロCTC検査ができる対象医療機関を受診
  2. 採血
  3. 採血は検査センターにすぐに送られ、専門の技師により一つ一つ丁寧に分析
  4. 検査結果は採血した医療機関より案内

マイクロCTC検査では、対象医療機関で採血すれば、あとは待つのみです。

料金

MRIとマイクロCTC検査の料金は、医療機関により異なります。各医療機関の料金を例に、参考にしてください。

【MRIの料金(例)】

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医療機関料金(税込)
東京北部病院
(全身MRI検査)
66,000円
国立がん研究センター中央病院
(単独検診・PET/MRI)
158,000円

※料金はすべて税込表示です。

【マイクロCTC検査の料金(例)】

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医療機関料金(税込)
代々木ウィルクリニック198,000円
ふるたクリニック
(オンコトレース検査)
242,000円

※料金はすべて税込表示です。

自費診療となるため、医療機関により料金設定が異なります。

MRIは症状がすでにある場合、保険適用になりますが、予防や検診の場合は自費診療です。

長所

MRIとマイクロCTC検査の長所は次のとおりです。

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MRIマイクロCTC検査
長所・画像が鮮明で、小さな腫瘍も発見が可能
・被爆の心配なし
・1回5分の採血のみで全身におけるがんリスクの検査が可能
・浸潤・転移しやすいがん細胞に特化して検出
・発がんする前でも検査が可能
・被爆の心配なし
・検査の精度が高い

MRIの長所は、画像の鮮明さと、被爆の心配がない点です。

MRIは画像の鮮明さからCT検査やX線検査で見えにくいがんでも発見でき、医療被曝の回数を減らせます。 

一方、マイクロCTC検査は1回5分の採血のみで全身のがんリスクを調べ、とくに悪性化しやすい間葉系がん細胞に特化し、検出が可能です。

さらにMRI同様に被爆の心配がなく、発がんする前から調べれるため早期発見が期待できます。

短所

MRIとマイクロCTC検査の短所は次のとおりです。

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MRIマイクロCTC検査
短所・MRIを受けられない場合がある(身体に金属ボルトを入れている方、刺青がある方など)
・検査時間が長い
・発がんしてからでないと診断不可
・がんの確定診断は不可
・検査対象外のがんがある(白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、上皮性がん細胞)
・がんの確定診断は不可

MRIは磁石を使うため、検査を受けられない場合があります。

次に当てはまる方は、検査の前に必ず申し出ましょう。

  • 心臓ペースメーカー
  • 人工内耳
  • 神経刺激装置
  • 磁石式歯科用インプラント
  • 人工関節
  • ステント
  • 動脈瘤のクリップ
  • 心臓人工弁
  • 刺青・タトゥ
  • 妊娠の可能性のある方

またCT検査やX線検査と比べても、検査時間が長く、約1~45分かかります。

MRIは撮影中に動くと画質が落ちるため、数十分の間、じっとしていると苦痛に感じる方もいるでしょう。

マイクロCTC検査の短所は次のように対象外のがんがある点です。

  • 白血病
  • 悪性リンパ腫
  • 多発性骨髄腫
  • 上皮性がん細胞

MRI、マイクロCTC検査をはじめほかの検査でも共通して、確定診断ができません。

確定診断をするためには生検が必要ですが、生検は体内の組織を取り出すため、身体の負担になります。

画像検査をおこなうことで生検が必要か判断できます。

マイクロCTC検査がおすすめの方

マイクロCTC検査がおすすめの方は次のとおりです。

短時間で全身のがんを調べたい方

マイクロCTC検査では1回5分の採血で全身のがんを調べられるため、短時間で全身のがんを調べたい方におすすめです。

とくに日中は働いているため病院に通いにくい方、年配で体力が落ちてきた方などは、短時間で済むため、予定を調節できます。

CT・PET・MRIでがんの疑いがあると診断された方

CT検査やPET検査、MRIなどでがんの疑いがあると診断された場合、従来のCT検査やPET検査などと検査方法が異なるため、マイクロCTC検査の選択もおすすめです。

マイクロCTC検査は非常に高精度であり、1回の採血で間葉系がん細胞の数を特定し、身体のどの部分にあるかまで明確に分かります。

がん検診費用を安く抑えたい方

がん検診費用は「がん予防重点健康教育およびがん検診実施のための指針(令和3年一部改正)」により国の補助があります。

【がん検診】

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対象者受診間隔検査項目
胃がん検診50歳以上
※胃部X線検査に関しては40歳以上に実施も可
2年に1回
※胃部X線検査に関しては年1回の実施も可
・問診
・胃部X線検査または胃内視鏡検査のいずれか
子宮頸がん検診20歳以上2年に1回・問診
・視診
・子宮頸部の細胞診および内診
肺がん検診40歳以上年1回・胸部X線検査
・喀痰細胞診(ただし喀痰細胞診は、原則50歳以上で喫煙指数が600以上の方のみ。過去の喫煙者も含む)
乳がん検診40歳以上2年に1回・問診
・乳房X線検査(マンモグラフィ)
大腸がん検診40歳以上年1回・問診
・便潜血検査

ただし国が勧める検査では、期間や検査項目が限られ、がん検査を受けたいときにいつでも受けられるわけではありません。

国が勧める条件以外で検査を受けると、自費診療のため医療費の全額負担が必要です。

さらにMRIは一度に全身をチェックすると、胃や腸など動きやすい臓器は撮影しにくく、別の検査を追加すると高額になる場合があります。

マイクロCTC検査は一度に全身のがんリスクを高精度で早期に見つけられるため、マイクロCTC検査の方が結果的に安くつくでしょう。

MRI検査がおすすめの方

最後に、MRI検査がおすすめの方について、次の内容で紹介します。

新しい検査方法に抵抗がある方

マイクロCTC検査は、ここ数年で注目されている新しい検査方法のため、海外では約29,000件もの論文が報告されていますが、マイクロCTC検査に対する日本の認知度は高くありません

今までの使用実績などを考慮し、新しい検査方法に抵抗がある方は、MRIがおすすめです。

採血が苦手な方

検査を希望する方の中には、採血が苦手な方もいるでしょう。

採血が苦手な方には、マイクロCTC検査はおすすめできません。検査に必要な採血量は約20ccですが、採血に抵抗がある方は、MRIがおすすめです。

まとめ

マイクロCTC検査は欧米を中心に数多くの論文が報告されている新しいがんの検査方法です。

たった1回5分の採血で全身のがんリスクを検出でき、検査方法の簡便さや、検査結果の精度の高さが注目されています。

日本でマイクロCTC検査を受けられる医療機関は112件あります。

マイクロCTC検査が気になる方は、ぜひお近くのマイクロCTC検査対象医療機関の受診を検討ください。

<参考>
環境省
国立がん研究センター
量子科学技術研究開発機構
マイクロCTC

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